●距離の計測
超音波は音なので常温の空気中を約340m/s(水中では約1,530m/s)の速度で伝わります。つまり、音は1cmの距離を約 2μsecの時間で進みます。従って超音波を発射してから物体に反射して戻ってくる迄の時間を測定すれば、超音波の送受波器から物体までの距離を測ることができます。超音波を発射してから、反射波が検出されるまでの時間を
t (μsec) とすると、物体までの距離 D は
D = 0.5T * 340 * 0.001 = 0.17t (mm)
という計算式で求められます。また先に触れたように、計測精度を高める場合には温度補正を行ってください。
●音速とは
空気中での音速 V は近似式として、
V≒331.5+0.61 θ (m/s) θ :気温(℃)
で表わされます。気温が変われば音速が変わり、これが温度差による距離測定誤差となります。
●温度の影響について
周囲温度によって音速が変化するので物体迄の距離を常に精度よく測定するには温度補正が必要となります。一般に超音波の伝播速度は速度を V (m/s)とすると、
V =331.5+0.60714T ※ T :温度(℃)
と表されます。またこの時、超音波の発信源から物体までの距離をD (m)、音波が発射されて戻ってくる時間を t (s) とすれば、
t = 1/2*D*V
となります。